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使用量と油ハネが半分になる「AJINOMOTOダブルハーフ」、財布にやさしく家事負担を軽減

JOYL
「 AJINOMOTO ダブルハーフ」 900g エコボトル・ 600gUD エコペットの商品画像

JOYL「AJINOMOTO ダブルハーフ」900gエコボトル・600gUDエコペット JOYL「AJINOMOTO ダブルハーフ」900gエコボトル・
600gUDエコペット

2023年10月25日 食品産業新聞社 橋本祐生
使用量と油ハネが半分になる「AJINOMOTOダブルハーフ」、財布にやさしく家事負担を軽減

世界的な原料高騰や為替の円安進行などを背景とした食品全般の値上げによって生活者の節約志向が高まっている。食用油メーカーのJ-オイルミルズによると、「食用油では、『揚げもの』の調理頻度を減らすことで油の使用量を抑える傾向がみられる」という。
また、同社が毎年実施している「揚げものを調理する際のお悩み」調査では、「コンロ周りやキッチンが油で汚れる」が常に上位に挙がり、2022年も1位だった(図表1参照)。このことから「油ハネ」によって汚れたコンロ周りやキッチンの掃除が生活者の負担になっていることが推測される。

「揚げものを調理する際のお悩み」調査結果

そういった背景から、J-オイルミルズは8月22日、油の使用量と油ハネを両方半分にできる※(1)JOYL「AJINOMOTO ダブルハーフ」を発売した。開発に携わった家庭用油脂マーケティング部商品企画グループマネージャー沼倉克行氏は、「財布にやさしく、家事の負担も減らせる」と強調する。
※(1) 同社従来品との比較

「揚げものを調理する際のお悩み」調査結果

開発者の石田氏(左)と沼倉氏(右)

本当に半分に減らせるのか。鶏肉の唐揚げの調理で比較。
結果は一目瞭然

本当に半分に減らせるのか。今回、同社の複合型プレゼンテーション施設「おいしさデザイン工房」で、実際に使用量や油ハネが半分になり、おいしさも維持できているか試してもらった。

「AJINOMOTOダブルハーフ」開発者の1人で、日本油脂検査協会オリーブオイル官能評価パネル・テイスターも務める家庭用油脂マーケティング部商品開発グループチーフの石田弘樹氏に、一般的なキャノーラ油(同社従来品)と「AJINOMOTOダブルハーフ」でそれぞれ鶏肉の唐揚げを調理してもらった。

まずは一般的なキャノーラ油600gで唐揚げを調理し始める。油ハネの様子を分かりやくするため調理プレートの周りに敷いたシートに次々と油がハネて、染みができていく。実は床にも結構な油が飛ぶことが、床掃除用ウェットシートのテレビCMでも困りごととして取り上げられていた。

一般的なキャノーラ油600gで唐揚げを調理した時の様子

一般的なキャノーラ油600gで唐揚げを調理した時の様子。広範囲に多くの油ハネが見られる。

続いて、「AJINOMOTOダブルハーフ」300gで揚げて、実際に油ハネが半分になるのかを比較した。調理中に油ハネはあるが、先ほどよりも明らかに少ない。よく見ると、調理中の油にできる泡も小さいことに気付く。沼倉氏からは、「泡が破裂して油ハネが起きるので、泡が小さいと油ハネも少なくなる」と説明を受けた。

「AJINOMOTOダブルハーフ」300gで同様に唐揚げを調理した時の様子

「AJINOMOTOダブルハーフ」300gで同様に唐揚げを調理した時の様子。一般的なキャノーラ油600gよりも明らかに油ハネは少ない。

使用量は半分でもおいしさ変わらず、乳化で水と油が馴染みやすく

「水と油」という諺があるように、通常この2つは馴染みが悪い。通常の油で揚げ物をすると、食材に含まれる水分が大きいまま油中に出て、水蒸気となる際に大きな気泡になる。

一方、「AJINOMOTOダブルハーフ」は一般的なキャノーラ油よりも、油が乳化されて水と馴染みやすく、小さな水滴が油中で気化するので、生じる泡が小さくなり、油ハネも少なくなる。乳化と聞くと難しく感じるが、身近な例だと、パスタにゆで汁をかけるのも、油と乳化させてソースと麺を馴染みやすくするためだという。

使用量は半分でも、おいしさが変わらないことも訴求する。その理由は、通常の油を使用する場合と同じくらい食材に火が通るためだ。両方の油で調理した唐揚げを試食したが、どちらもおいしかったが、「AJINOMOTOダブルハーフ」で揚げた衣のカリカリ具合の方が記者好みだった。

左の6つが一般的なキャノーラ油で、右の6つが「AJINOMOTOダブルハーフ」で調理した唐揚げ

左の6つが一般的なキャノーラ油で、右の6つが「AJINOMOTOダブルハーフ」で調理した唐揚げ

一般的なキャノーラ油の場合、油と食材の間に水分が入り込むが、「AJINOMOTOダブルハーフ」の場合、油と水の馴染みが良くなり、水分が細かく油に分散するため油と食材の接触面積が大きくなる。油自体が食材に万遍なく接触するので、より火が通りやすくなるのだという。
「AJINOMOTOダブルハーフ」には同社が開発した技術が用いられている(特許出願中)。

使用量を減らす油は過去何度も挑戦、生活者が価値を実感できる油ハネの少なさに着目

「AJINOMOTOダブルハーフ」の開発経緯について、沼倉氏と石田氏にさらに詳しく聞いた。同社はこれまで、使用量を減らせる油の商品化に何度も挑戦している。過去の商品は「炒め用途専用」で訴求したため、ある程度の規模までしか商品を育成できなかったという。「使い方を限定しすぎず、なおかつ生活者が価値をはっきりと実感できる商品にしなければ、生活者の支持は得られないとわかった。その反省から、『AJINOMOTOダブルハーフ』は揚げもの、炒めもの両方に使用できる商品にしたかった」(沼倉氏)。

さらに、同社が年1回行う油の調査で、生活者の悩みが常に上位だった「油ハネ」を解消することも商品開発コンセプトに加えた。佐藤達也社長をはじめとした経営陣やその家族も開発に参加し、自宅で実際に油ハネが少ないかどうか検証したという。

油ハネを少なくできるのは水と油の乳化の効果だが、同社が求めるレベルの乳化効果を発揮する商品にするまでにはとても時間がかかったという。加えて、使用量と油ハネが半分とうたえる機能を出すための検証にも時間が必要だった。コンロ周りに紙を敷き、目で見える油ハネだけでなく、同じ個所に飛ぶ油ハネも考慮し、飛んだ油の量まで量って確認する徹底ぶりだ。

石田氏は、「食材に水分が多いほど油がハネやすい。そこで揚げものはイカの天ぷら、炒めものは生エビを使用し、それぞれ油ハネが一般的なキャノーラ油の半分以下になるかを試し、揚げものと炒めものの両方に使えることを検証した」と振り返る。

さらに、半分の使用量でも同じように調理できることを細かく検証した。料理の見た目はもちろん、数十人単位で揚げもののカリカリ感や食味についての官能評価を行い、機器分析や画像解析を用いて、様々な角度から検証を行って商品化したという。

油ハネの状況の比較は、同社の公式YouTubeアカウントで紹介している。沼倉氏は、「実演動画を商談で使うと、『分かりやすい』という評価をもらっている。店頭でどう伝えるかは課題だ。ウェブ施策などで分かりやすい伝え方を模索していく」と述べる。

油ハネ状況の比較

ドレッシングもおいしく

揚げもの、炒めものだけでなく、生食に使っても効果を発揮する。「AJINOMOTOダブルハーフ」と一般的なキャノーラ油それぞれに酢を混ぜた容器を振ると、前者は粒が小さく、後者は大きくなる。粒が小さいのは乳化された状態だ。「AJINOMOTOダブルハーフ」は乳化を維持できるので、ドレッシングを作っても、味がまろやかになり、角が立たなくなる。

「AJINOMOTOダブルハーフ」を使うことで、ドレッシングの油と素材がよく混ざりおいしくなるという。「『AJINOMOTOダブルハーフ』は味を主張しないので、生でも食べやすい」(石田氏)と提案する。

「ダブルハーフ」を混ぜた酢は白く濁った乳化状態が続く。一般的なキャノーラ油を混ぜた酢はすぐに二層に分離してしまう。

「ダブルハーフ」を混ぜた酢は白く濁った乳化状態が続く。
一般的なキャノーラ油を混ぜた酢はすぐに二層に分離してしまう。

2023年10月25日 食品産業新聞社 橋本祐生

JOYL「AJINOMOTO ダブルハーフ」公式サイト