H. MINAGAWA

油脂事業本部
生産統括部
千葉工場工務課

2017年新卒入社
理工学研究科物質化学工学専攻修了

入社の決め手

暮らしに身近な“あぶら”で
社会に貢献したい

学生時代は化学工学について全般的に学んでいました。周囲は化学品・医療・自動車などのメーカーの志望者が多いなか、担当教官から「食品メーカーの製造工程にも化学的なプロセスがある」と聞き、食品メーカーに目を向けていました。特にあぶらの製造工程は化学プラントに近く、熱や流体力学など学んだ知識を活かせることに面白さを感じました。J-オイルミルズの製品は身近に目にするため、自分の仕事が世の中に役立つことを実感しやすいことも志望の動機になりました。
入社以来、千葉工場の工務職として、工場内のあらゆる設備やインフラにおける機械分野を担当しています。工場の生産設備のメンテナンスや設備の入れ替えの検討や実施、そして建屋や工場内道路の改修などの幅広い業務を通じて、安定的な工場の稼働や、生産活動にかかるコスト削減などに寄与しています。

仕事の醍醐味

工場設備にとって
医者であり、生みの親である

工場の設備に不具合があれば当然、製品の製造に大きな影響が出ます。私の仕事はそんな機械を直す「医者」であり、新しい機械を導入するときには「生みの親」といえる存在でもあると感じています。その際に、「こういう熱の使い方をすると効率的で、ランニングコスト削減にもつながる」などと、工学的な知見を発揮できる場面が多々あります。自分が検討した計画によって、製造や出荷といった工程の改善につなげていけることに、仕事の面白さを感じます。
これまでで印象に残っている案件は、業務用油脂の主力製品である長持ち油「長徳^®」シリーズに採用されているSUSTEC^®(サステック)という特許製法を用いた製品の、ローリー出荷設備導入です。千葉工場としても新しい取り組みだったこともあり、苦労は多かったですが、それを乗り越えたことで自信がつきました。全社表彰を受賞したこともあり、思い出深い案件です。
当たり前のことではありますが、工事に関して工務だけで決められることはありません。生産ラインを管理する製造部門との連携は欠かせないですし、新しい生産設備の導入では本社事業部や品質管理部門との調整が必要です。多方面と関わってつくり上げる仕事が自分の性格に合っているので、工務課の仕事は適職だと感じています。

ある1日のスケジュール

8:00: 勤務開始／メール確認

9:00: 工事開始、現場確認など

12:00: 昼休み／食堂で昼食

13:00: 工事打ち合せ

14:00: 仕様書、稟議書などを作成

16:00: 工事立ち合い、試運転など

17:00: 勤務終了

キャリアの展望

SDGsやスマートファクトリーなどにもチャレンジ

近年では、工場の操業における化石エネルギーの削減も大きな課題となっています。ガスで蒸気をつくり稼働させている機械では、蒸気は使用後にドレンという復水になり、また蒸気として再利用しています。その際にスチームトラップという排出設備が使われるのですが、そこに不良が起きると蒸気の熱伝導率が低下し、無駄なエネルギー消費が発生してしまいます。そのため工場内のすべてのスチームトラップの交換工事と定期メンテナンス計画を立案・実施しました。工事によってガス使用が最適化されたことでCO2が削減でき、SDGsへの貢献を実現できました。また、年間で１千万円近いエネルギーコスト削減にもつながりました。このように目に見える形で改善の結果を出すことができたときには、大きな達成感がありますね。
将来的な取り組みとしては、工場スマート化のプロジェクトにも参加しています。工場の各部門から職種横断的に若手メンバーが集まり、ITシステムの改善やペーパーレス化などにアイデアを出し合っています。
千葉工場は50年以上の歴史があり、設備も古いものから新しいものまでさまざま。構造自体はシンプルな機械も多く、適切に保全し長く使い続けていくことが工場の安全や効率化、ひいては地球環境保護にもつながるため、この仕事の意義は大きいと感じます。

オフの過ごし方

カメラを始めたので、休日になると各地に行って街並みや風景、スナップ写真などを撮っています。最近では青森の山奥にある秘湯を訪れて、絶景撮影と温泉を楽しみました。

※掲載内容は取材撮影当時のものです。

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